2024年10月からNHK系列でTVアニメ放送も始まった「チ。-地球の運動について-」。1・2話の連続放送を見て話の結末が気になり全巻購入していっき読み、この作品の魅力と面白さについてご紹介します。
『チ。-地球の運動について-』は、15世紀末のヨーロッパを舞台に、地動説を巡る人々の葛藤と挑戦を描いた歴史フィクションです。
当時の常識であった「地動説」、地球が動いているという新しい考えを信じた「天動説」の対立を背景にした天文学者たちの対立・葛藤、人々が信じるべき真実と、知識の探求に対する過酷な弾圧に立ち向かい、時代に抗う人々の情熱、運命に翻弄される人間の姿が描かれています。
歴史的な背景に加え、キャラクターの個性豊かな成長や、人間関係の深さも魅力的で、科学の発展にかける情熱、それに伴う苦悩、読者に「真実とは何か?」を問う作品です。
主人公らしき少年「ラファウ」が登場し、ラファウが地動説を証明していく物語かと思いきや、第一章・第4話で死んでしまうという驚きの展開。
その後も次の主人公かな?と思える人物が登場するも、異端審問官「ノヴァク」の弾圧によって次々と殺されていき、地動説は闇に葬られていくのか?本当に証明されるのか?
※ネタバレになるので、結末が気になる方はスルーして下さい。
最終的には組織のリーダーの女性は弾圧に合い、実の父ノヴァクによって殺されてしまい、地動説は表に出ないまま時が過ぎ、別の国で新たな物語が始まります。
そこに登場するのが死んだはずのラファウ。
青年となったラファウが再登場することで、これはパラレルワールド?という展開、弾圧をすり抜けてどのように地動説が表に出てくるのかを期待していたのですが、思い描いていたラストとは違い、大きく裏切られた(いい意味で)印象です。
全8巻・62話というコンパクトなボリュームですが、一度読んだだけでは理解できない難しい点もあり、また読み返したくなる、面白いマンガの一つとなりました。
歴史や中世・古代について興味があるので、「キングダム」、「テルマエ・ロマエ」、「満州アヘンスクワッド」なども読んでいますが、そういったマンガが好きな人にはハマる作品だと思います。
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