北アルプスの中央部に位置する「針ノ木岳」、日本三大雪渓の一つでもある「針ノ木雪渓」でも知られていますが、4月15日に黒部立山アルペンルートが開通すると扇沢駅から簡単にアプローチできます。
バックカントリールート確認
今回も、バックカントリーのルート確認はこちらの本で行います。
「山スキールート 212」
4月中旬・アルペンルートが開通後は扇沢駅まで車で行けるようになります。
有料・無料の駐車場がありますが、無料はすぐに満車となり、週末、ゴールデンウイーク前後は有料も満車になる可能性が高いです。
扇沢駅からスタート、沢沿いを進み、針ノ木雪渓から針の木岳を目指します。
八方尾根・バックカントリーの様子はこちら ↓
扇沢駅
2022年4月中旬、仲間二人と計三人で針ノ木岳BCへ行きました。
扇沢駅の駐車場は平日にも関わらず無料駐車場は満車、有料駐車場に車を停めます。
3人でビーコンの動作確認を行い、扇沢駅横から登り始めます。
「MAMMUT マムート バリーボックス エス」
針ノ木岳雪渓
日が当たる所では重い湿雪、日が当たらない所はガリガリのアイスバーン、雪面が大きく変わるハイクがしにくい斜面状況です。
針ノ木岳雪渓を登ります。
雪渓は谷になっているので、雪崩に巻き込まれる可能背も高く注意が必要です。
至る所に雪崩の跡も。
気温が高く、雪の塊が谷の両側から何度か転がり落りてきたので、慎重に進みます。
針ノ木峠?頂上が見えてきましたが、体力の限界・・・
若者二人には先に行ってもらい、おっさんはここでリタイヤさせてもらいました。
バックカントリー
今回は初めての針の木岳BCという事もあり、行ける所まで登って滑ろうと考えていたのでリタイヤも想定内・・・
標高を測ると2,000m程度、スノーシューとポールをザックに取り付け、板を外して滑走の準備に取り掛かります。
使用したスノーシューはこちら ↓
アイスバーンでもしっかりと歯が食い込み、BOAが付いているので脱着が簡単、少々重いのがネックです。
今登ってきた針の木岳雪渓に向かって滑り降ります。
斜面の途中にある黒い点は登山者です。
正面に見える山が北アルプス「爺ガ岳」
上から見下ろすと結構な斜度、10㎏のザックを背負っているのでコントロールしにくく、慎重に滑り降ります。
スキー場のゲレンデとは違い斜面は凹凸、起伏も激しく、スノーボードの場合エッジが引っ掛かりやすく転倒のリスクが増します。
あれ程苦労して時間をかけて登ってきたものの、滑る時は一瞬。登山者を横目に堰堤付近まで一気に滑り降りました。
そこからは滑り降りられる斜度があるポイントまで歩き、なるべく歩かなくて済むように高度を下げながら滑走ラインを見極めつつ、ゆっくりと進んでいきます。
日陰に入るとアイスバーンになっており、板が滑り何度か滑落しかけた所もありますが、川沿いを滑り扇沢駅を目指します。
駐車場近くにあった建物「扇沢総合案内センター・大町トラフィック」が左手側に見えてきたので、川を渡ろうとスノーブリッジを探しますが見当たらず・・・
ブーツで川を渡ろうと覚悟しましたが、建物の近くに橋を発見!濡れずに済みました。
8:30にハイクスタートし、12:30に駐車場到着、かかった時間は4時間でした。
駐車場の標高は1,370m、ドロップポイントが2,000m、ハイクも辛かったですが、滑るのも一苦労。
滑りを楽しむ余裕は無く、いかに体力を消耗せずに駐車場まで帰ってこれるか?という気持ちの方が強い状況でした。
今シーズンの雪の量・コンデションが悪かったのか?
もう少し時期を遅らせた方が良かったのか?
次回、春になったら再挑戦したいと思います。